獅子舞に携わっている者にとって
獅子頭はよく知っているようで知らない物です。
いったいどのようにして出来上がっていっているのか
使用している側としては、普段そのようなことを意識することはあまりありません。
個人的な写真活動を通して、
獅子頭の制作を、特別に見させてもらう機会があったのですが
一言でいうと、とてつもなく根気のいる作業です
しかも、そのような細かなところまで気を使って作業をしているんだ
という驚きの連続でした。
道具、材料、全てにおいて気を使っています。
紙で作られている獅子頭といっても、紙だけではやはり弱い物です。
獅子頭の強度を強くする為に、何回も何回もいろんな工程を重ねていき強くしていきます。
金箔の張り合わせでも、気を使いながら作業をしていました。
一つ一つの工程が、すぐできるようなものでもなく
どれも相当な根気がなければ出来上がりません。
誰にでもできるものではないのだなというのが
正直な感想でした。
ただそのような大変な作業でも
ある職人さんは、修理でも新調でも、喜ぶような獅子頭を渡すことができれば
という想いで獅子頭を制作しているそうです。
たった一つの獅子頭には、地域の方々、獅子組、そして制作者
たくさんの想いが詰まっているのかもしれませんよね。