ワークショップ『天狗房 葛』いよいよ開催!

 

小さい頃、葛原のお祭りでは天狗・烏天狗が沢山うろついていました。

多度津町葛原の秋祭り(1970年頃)
多度津町葛原の秋祭り(1970年頃)

 

当時は、太鼓ぶちが終わると、そのままダカに進級
少し大きくなった子供達が、ダカに扮していました。

それでも、小さな子にとってはとても怖い存在です

今では大きなお子さんを持つお父さん達も、当時はやんちゃな子供。

二人乗りで自転車に乗り追いかけまわしたり、BB弾を打ってきたりと、逃げ回る沢山の子供達

今思えば、飛び道具は卑怯ですよね(笑)

当時のダカは子供達でしたが、今は、、、

 

ダカ(葛原正八幡宮 2018)
ダカ(葛原正八幡宮 2018)

 

大きなダカさん達が、秋祭りで盛り上げてくれています

 

そんな管理人にとっても思入れのあるダカのお面は、獅子頭と同じ張り子で作られています。

職人さんが、獅子頭と同じ製法で一つ一つ作り上げている伝統工芸品。

普段、なかなか手にすることのない張り子のお面ですが、ワークショップを通して手に取ってもらおうと、ワークショップ『天狗房 葛』を明日から2日間開催します。

ワークショップ『天狗房 葛 』
ワークショップ『天狗房 葛 』

 

用意している張り子のお面は、職人さんとほぼ同じ材料と製作工程で制作をしました。

5種類の型のうち、白、黒、赤の3色から選べます。

同じ型でも、色によって雰囲気も違いますので、塗り方によってはさらに個性なお面へ変貌します

昨年、開催したワークショップでは、、、

天狗・烏天狗絵付けワークショップ
天狗・烏天狗絵付けワークショップ
天狗・烏天狗絵付けワークショップ
天狗・烏天狗絵付けワークショップ
天狗・烏天狗絵付けワークショップ
天狗・烏天狗絵付けワークショップ

 

沢山のお面と出会うことができました

一人一人個性のあるお面を仕上げていく様子を見ていると、とてもワクワクしてきます

今回の開催地は、ダカ文化が盛んな善通寺市

今度は、どんなお面と出会うのかとても楽しみです

 

ワークショップは、当日受付もしております。

基本的には、丸山八幡宮の拝殿内での色塗りとなりますが、定員に達した場合はソーシャルディスタンスを考慮し、屋外、もしくは社務所の利用となりますのでご了承ください。

【 開催日時 】
7月11日(土)、7月12日(日)
[ 午前の部 ]10:00~11:30
[ 午後の部 ]13:00~14:30
※お面の種類は、先着順でお選びいただきます。

【 開催場所 】
丸山八幡宮(香川県善通寺市善通寺町2342)

【 参加費一人 】
2,000円

【 応募フォーム 】
https://kobo-kazura.com/workshop/

【 応募フォーム申込受付締切 】
7月11日(土)17:00

【 お問い合わせ先 】
info@kobo-kazura.com

 

三木町と善通寺市の獅子舞

香川県は、東讃、中讃、西讃の3地域に区分されますが、香川県の獅子舞も広く見ると、この区分に沿って文化の違いが現れています。

 

香川県
香川県

 

そこで、市や町で地域の獅子組を調べて情報を公開している三木町と、善通寺市と比べてみました。

下記の数値は、現在活動している獅子組数になります。

・三木町 :57組
・善通寺市:59組

次は、秋祭りで獅子舞の奉納がある神社の分布図です。

 

善通寺市、三木町

 

これを見て何か気づかれたでしょうか?
そう神社の数が違います。

・三木町 :9社
・善通寺市:19社

では、なぜどちらもほぼ同じ獅子組数になるのでしょうか?
既に察している方もいらっしゃるかもしれませんが、

三木町は、善通寺市に比べると、神社の数は少ないが、神社に集まる獅子組数が多い。
善通寺市は、三木町に比べると、神社に集まる獅子組数は少ないが、神社の数が多い。

ということです。

三木町の場合、1組だけであったり、5組の神社もありますが、1社に9~12組程集まる神社が多くあります。
善通寺市の場合、神社は多いですが、1組のところもあれば、2、3組と地域によって様々で、多くても6組ほどです。

こうして見ると、どちらも対照的で興味深い結果となりました

なぜ、面積が三木町の半分ほどしかない善通寺市では、お祭りをしている神社が密集しているのか、その土地ならではの風土や、歴史が関係しているのではないかと思われます。

写真活動の傍ら各地を巡っていると、風土や文化、人の流れ、また高松藩、丸亀藩と区分されていた歴史など、その結びつきを強く感じることがあります。

 

それでは、獅子舞の文化はどうでしょうか?

 

【 三木町 】

中代獅子連 [ 三木町井戸 ]
中代獅子連 [ 三木町井戸 ]
中代獅子連 [ 三木町井戸 ]
中代獅子連 [ 三木町井戸 ]
中代獅子連 [ 三木町井戸 ]
中代獅子連 [ 三木町井戸 ]
中代獅子連 [ 三木町井戸 ]
中代獅子連 [ 三木町井戸 ]
中代獅子連 [ 三木町井戸 ]
中代獅子連 [ 三木町井戸 ]

 

【 善通寺市

砂古獅子組 [ 善通寺市善通寺町 ]
砂古獅子組 [ 善通寺市善通寺町 ]
砂古獅子組 [ 善通寺市善通寺町 ]
砂古獅子組 [ 善通寺市善通寺町 ]
金蔵寺本村獅子組 [ 善通寺市金蔵寺町 ]
金蔵寺本村獅子組 [ 善通寺市金蔵寺町 ]
西原獅子組 [ 善通寺市与北町 ]
西原獅子組 [ 善通寺市与北町 ]
角獅子組 [ 善通寺市与北町 ]
角獅子組 [ 善通寺市与北町 ]

 

見ただけでもわかるぐらい、獅子舞の様相は違います。

共通しているのは、張り子の獅子頭と鉦ですが、鉦は吊るしている道具、叩くスタイルが違います。
獅子頭も、三木町では猫獅子が多く、善通寺市では塗り獅子が広く使用されています。
※猫獅子を使用している地域も一部あります。
それ以外になると、使用されている道具や、それぞれの役割など共通しているところはありません。

次に、舞やリズムはどうでしょうか?

【 三木町 】

 

【 善通寺市 】

 

同じ香川県内の獅子舞ですが、リズム、舞、全て違いますよね。

三木町は、「平獅子」、「牡丹くずし」の2つの流儀の獅子舞が多く見受けられます。
善通寺市は、市内は「十二通り」という舞を統一した歴史がありますが、その周辺地域は、それぞれ違う獅子舞を見ることができます。

このように、言葉としては「獅子舞」と一括りできても、その言葉通り一言では説明がつかない程、東讃と中・西讃とでは文化が違います。

同じ獅子舞でも、こうして違いが大きく現れているのは、そこに住む人達の生活と強く結びついているからなのかもしれません。

 

余談になりますが、写真活動をしていると

「三木町は、獅子たちの里となぜいっているのか」

と、よく質問されます。

香川県の民族文化に精通している方に、以前聞いたことがあるのですが、それとは別に三木町に問い合わせてみたことがあります。


歴史的な意味合いや、県内の獅子舞文化に深い関わりがあるという何かしらの根拠はなく、単純に町おこしとして「獅子たちの里」とPRするようになったということのようです。

 

今回、三木町、善通寺市をご紹介しましたが、善通寺市のお隣り三豊市高瀬町でも、同じ数だけの獅子組が活動していますし、善通寺市とはまた違う獅子舞文化の様相を呈しています。
大木獅子組の多度津町も、また他とは違う文化があります。

どの地域も、自信を持てる獅子舞文化があるといっても過言ではないでしょうか。

今年は、新型コロナウイルスの影響で春祭りのほとんどが中止となりましたが、またいろんな発見ができる日が来るように楽しみ待っておきます

最後まで読んでいただき、ありがとうございました

 

写真展会期中の写真活動

 

昨年、10月から11月にかけて、善通寺市と琴平町で開催された宵まつり。

 

写真展「善通寺の祭り」
写真展「善通寺の祭り」
天狗・烏天狗絵付けワークショップ
天狗・烏天狗絵付けワークショップ

管理人が活動をしている「写真房 葛(かずら)」は、写真展とワークショップで参加をしていましたが、開催されていた時期は、ちょうど香川県中で秋祭り真っ盛り

準備やらなにやらと追われていた日々でしたが、写真展会場にいると聴こえてくるのは太鼓や鉦の音

そうなると、カメラを持って街中を散策してしまう管理人です(笑)

写真展の会期中は、善通寺市内では吉田八幡神社と、丸山八幡宮の秋祭りが行われていました

 

吉田八幡神社(2019/10/13)
吉田八幡神社(2019/10/13)

行列で移動中の御神輿。

 

吉田八幡神社(2019/10/13)
吉田八幡神社(2019/10/13)

沿道にあるお店では、獅子舞をしていました。

 

皇子の森(2019/10/13)
皇子の森(2019/10/13)
皇子の森(2019/10/13)
皇子の森(2019/10/13)

皇子の森に御神輿が到着し、神事の後、獅子舞の奉納が始まります。
吉田八幡神社秋祭りの獅子舞の奉納は、皇子の森で終わります

 

丸山八幡宮(2019/10/13)
丸山八幡宮(2019/10/13)

そして、丸山八幡宮でも秋祭り

 

丸山八幡宮(2019/10/13)
丸山八幡宮(2019/10/13)

善通寺の五重塔を背景に、御旅所へ向けて行列が進んで行きます

 

丸山八幡宮(2019/10/13)
丸山八幡宮(2019/10/13)

善通寺市の秋祭りでは、必ずみかける烏天狗

 

丸山八幡宮(2019/10/13)
丸山八幡宮(2019/10/13)

南町太鼓台さんを追いかけていると、吉田八幡神社の行列と遭遇する光景を目にすることができます

奥に写っている御神輿は、吉田八幡神社の御神輿です

隣り合っている地域の行列同士が遭遇する光景を目にするのは、吉田八幡神社と丸山八幡宮の秋祭りだけかもしれません。

 

丸山八幡宮(2019/10/13)
丸山八幡宮(2019/10/13)

そして行列で移動中、それぞれの獅子組の子供達は、音頭を取りながら進んで行きます。
元気いっぱいの女の子達

 

丸山八幡宮(2019/10/13)
丸山八幡宮(2019/10/13)

丸山八幡宮の秋祭りは、夜まで続きました

宵まつりの開催期間中、五重塔もライトアップされていました
ライトアップされた五重塔と、提灯に灯りがともされた南町太鼓台との風景はとても綺麗でした

昨年は、いつもの撮影通りとはいかなかったですが、時間が限られていた中でも、秋祭りの雰囲気を楽しむことができたと思います

ただ1つ残念だったのは、秋祭り中の地域の人達に、写真展に来てもらえることができなかったことですが

それでも、合間に来てくれた獅子組の人達もいたので、それは大変嬉しかったです

ありがとうございました

またいつか、宵まつりの写真展のテーマでもあった、善通寺市のお祭りを題材にした写真展をあらためて開催したいです。

その時は、よろしくお願い致します

 

ここから少し告知させて頂きます

今回のブログ記事にも、書かせてもらった丸山八幡宮の秋祭り

秋祭りの始まる統家の神事から、秋祭りが終わるまでの写真を、現在開催中の写真展『丸山八幡宮の秋祭り』で展示をしております。

そして、開催期間が延長となりました

3月15日(日)までの開催となります
それに合わせて、写真展数も若干増やしております

まだ見ていないという方、気になるという方がいらっしゃいましたら、ぜひ写真展『丸山八幡宮の秋祭り』までお越しください

場所は、丸山八幡宮です。

ちなみに、拝殿の入り口には柵がありますので、除けていただいても大丈夫です。
拝殿の照明も、普段は消していますので、照明スイッチは入って右手にあります

お帰りの際には、照明を消して、柵を戻してからお帰りいただけると幸いです。

ご協力の程、よろしくお願いいたします。

↓写真展の詳細はこちらまで
写真展『丸山八幡宮の秋祭り』