猫獅子完成!【 讃岐獅子頭】

以前、「工房蓮心」へお邪魔した時に制作を目にした渦の入った猫獅子が
ここ数ヶ月で着々と完成へ向けて進んでいってました。
猫獅子制作中【讃岐獅子頭】
僕は、完成へと近づいていく姿に大興奮(笑)
大木獅子組にも、猫獅子はあるので
小さな頃から大好きな獅子ではあったのですが
これまで渦の入った猫獅子は見たことがありませんでした。
ですので、いったいどんな姿になっていくのだろうと
見る度に妄想が膨らんでいきました(笑)
丸岡系の獅子頭にも、渦の入った猫獅子はあったそうです。
ただ写真活動をしていて、まだ出会っていないということは
それほど数は出ていないのかなと思われます。
しかも今回は、松下系の獅子頭。
まだ和紙を張り合わせたことがないままに眠っていた型で
その型が、初めて世に出るということで
こうして見れることに本当に嬉しく思いました。
そして、その獅子頭もとうとう完成。
猫獅子
細かなところで、蓮心さんのこだわりも見えます。
大木にも渦の入った猫獅子いいと思うんだけどなぁ。。。
など思いながら、完成した獅子頭にずっと見とれてました(笑)
猫獅子
今回、制作された猫獅子は
さぬき市造田神社の白羽獅子組さんのもとへと旅立つそうです。
舞う姿を撮影したいなぁ。。。
日程調整をしていかないと(笑)

村遣い -大木獅子組の場合-

 

葛原のお祭りでは、
金曜日の夜から葛原正八幡神社で始まり、
土曜日には地元の家々を回り、
日曜日が本祭りとなります。
前回のブログ記事で、家々を回る用語のお話をしましたが
大木獅子組では、その家々を回ることを「村遣い」と呼んでいます。
↓前回の記事はこちら
村遣い2014-大木獅子組-
大木の地区は、約60軒ほどの家々を一軒ずつ獅子舞をしていきます。
家の中に上がらせてもらい
神棚にお辞儀をし、獅子舞を始めます。
村遣い2014-大木獅子組-
何かしらの事情がない限りは家の中でしているのですが
その家の中で獅子舞をするということ自体、珍しい方だということが、
これまたこれまでの活動の中でわかってきたことです。
昔はしてたけど、今は外ですることが多い。
同じ葛原でも、他の獅子組ではそのような意見も聞きましたし、
これまで出会ってきた獅子組の方々のお話や、現地で見てきた祭りでも
外で獅子舞という形式が多かったです。
軒数が100軒を超えると、
その日に終わらすのが大変になってきますので
軒数が増えていってたら、また変わってきてた話だと思います。
でも、昔と変わらず今も同じことができているのは
地域の方々が受け入れてくれてるというのが大きな要因だと思いますが。
太鼓打ちの頃、先に家の中で待っていると必ず
「あんたどこの子な?」
と聞かれてたのをよく思い出されます(笑)
大変やったやろとジュースを出されたり、お菓子も用意されてたり、、、
そんなやりとりが、小さな時から地域の方とお話する機会にもなってたのかなと
今だから思えるところです。
これもまた大木地区の大切にしていきたい大切な文化ともいえるかもしれません。
村遣い2012-大木獅子組-
村遣いは、早朝から夜にかけて獅子舞をしていきます。
とても大変ですが、家々の神様へ奉納をすることで
その地域の安泰にも繋がるのだと思えば
今の文化を大切にしていかないといけないですよね。

讃岐獅子舞語録

 

写真活動を始めた当初、香川県中の祭りやその地域の人達と出会うと
僕にとっては聞きなれない言葉をよく耳にすることがありました。
オオジシ、コンコンジシ、カサゾロエ、カドブリ、キョウクチ、、、
現地へ行くと、お話を聞く機会もありましたので、聞きなれない言葉を聞く度に、
「なんだそりゃ?」
と思いながら、会話の流れでおそらくこのことだろうなと想像をしながら、お話をしていました。
僕も、地元で使われている言葉は当たり前に使われているものだと思っていましたが、実際に各地域へ行きだすと、それは通用する言葉でなかったり、使われていなかったりと、香川県内でもちょっとしたカルチャーショックを受けたものです。
三豊市財田町
今では、各地へ回っているおかげでだいぶわかるようになってきてますが、まだまだ知らない言葉が出てくるような気がします。
ということで、少しばかりですが讃岐獅子舞語録をご紹介させて頂きます。
まずは、各家を回り「オハナ」をもらうことを、
大木獅子組では「ムラヅカイ」と呼んでいます。
同じ葛原でも、他の地域では「イエヅカイ」と呼んでたりしているのかな?
身近なだけにきちんと聞いたことはないのですが、耳にしたことがあるような気がします。
「ムラヅカイ」は、高松市西部、旧香川郡あたりで
「イエヅカイ」は、綾川町を中心とした地域でも呼ばれているそうです。
香川県高松市上林町【 拝師神社 】
また三豊市では、「ムラウチ、コウジュウマワリ」と呼ばれていて
東かがわ市では、「カドブリ」と呼ばれているそうです。
さぬき市や、三木町では、
祭り前に地区内をまわって獅子を遣って「オハナ」もらうことを「カサゾロエ」と呼ばれていて、同じ獅子を遣って「オハナ」をもらうことでも
・ムラヅカイ
・イエヅカ
・カドブリ
・カサゾロエ
・ムラウチ
・コウジュウマワリ
と、地域によって呼ばれ方が違うことがわかります。
道具では、主に西讃や中讃で遣われている「平太鼓」は
大木獅子組の場合は、「地太鼓」
地域によっては「陣太鼓」
そのままの名称で「平太鼓」
と呼ばれていたりと、同じ道具でも呼び名が違ってたりします。
ということで、ほんとにごくごく一部しかご紹介していませんが
一つ一つの言葉を説明していると、とてつもなく長くなると思いますので
とりあえずここまでということで(笑)
やはり直接見ていないと、文章ではなかなかご理解頂けないかなというのもありますし、読むのも飽きてくるかなとcoldsweats01
香川県仲多度郡まんのう町【 八雲神社 】
日本で一番小さな香川県に、様々な獅子頭や油単、獅子舞もあれば
それぞれの地域で使われている言葉があったりするのは
獅子舞文化がいろんな地域へ浸透していった証しかもしれませんよねhappy01