油単の新調 – 香川県の獅子舞 –

 

「油単(ゆたん)」

見た目からすると、獅子の着物という表現の方がしっくりとするかもしれません。
香川県の獅子舞では油単は欠かせないものです。

 

山階本村獅子組
山階本村獅子組

 

武者絵から

 

葛原正八幡神社 西獅子組
葛原正八幡神社 西獅子組

 

虎や龍など、その油単の模様は様々。

地域によっては、渦模様の入ったものや唐草模様などもありますので、必ずしも絵柄が入っているというわけではありません。

その武者絵などの絵柄が入っている華やかな油単は、歴史的にはそう古くはなく、昭和時代に入って一気に広まったと言われています。
葛原でも、昔は布団地などで作られた油単だったそうです。

そのような歴史を持つ香川県の油単ですが、前回のブログでも書かせてもらった坂出市瀬居町のお祭りで、本浦若連中さんの獅子の油単が、今年初お披露目となりました。

今年はその油単で舞っている姿を見たくて、とても楽しみにしていた管理人です(笑)

 

本浦若連中 [ 坂出市瀬居町 ]
本浦若連中 [ 坂出市瀬居町 ]

前と後ろとで、絵柄の構図によって見え方が変わる油単。

 

本浦若連中 [ 坂出市瀬居町 ]
本浦若連中 [ 坂出市瀬居町 ]

 

なかなかこのような油単には出会ったことがないので、見た時はちょっと驚きました。
本浦若連中さんの獅子舞だからこそ合っている構図なんだろうと思います。

前と後ろの間隔は、地域の舞によって変わってきます。
大木獅子組が同じ油単で舞うとなると、その絵柄の構図を台無しにしちゃう結果になっていると思います。

う~ん、考えられている油単だ。

制作するまでの期間、絵師さんも試行錯誤しながら進めていったのは知っていたので、それが目の前に現れた時はどんな思いだったんだろうと考えてしまいます。
管理人自身も、油単制作への橋渡しになれたというのもあって、個人的に勝手ながら少し思いのあった油単です。
実際に見た時は、ちょっとしみじみとしちゃいました(笑)

今後、この油単は大切にされていくんだろうなぁ・・・。
ちょっと羨ましくも思っちゃいます(笑)

大木獅子組は、代々受け継がれている絵柄の油単ではなく、その世代世代で購入していった油単です。
これまでは、先代の緑、赤のシンプルな油単の方が味があっていいなと思っていたのですが、もしこだわりを持つのなら、、、大木獅子組のオリジナリティのある油単ができるのなら、、、
と考えると、見てみたいと思うようになっています。

いろんな意見があると思うので、なかなか難しいと思いますが(;・∀・)

 

しかし、、、やはり新調っていいですね!!(笑)