今と違っていた昔の花笠

 

丸山八幡宮 秋季大祭

 

善通寺市の丸山八幡宮で行われた秋季大祭の様子です。

太鼓打ちは、綺麗な花笠を頭に乗せて一生懸命に太鼓を叩いていました

葛原では、太鼓打ちは鉢巻ですので、このような花笠はあまり馴染みがない物ですが、香川県全体で見ると花笠は広く使われています。

花笠は、造花や小物を使って作られています。
職人さんの手によって作られた物もあれば、地域によって手作りで作ってあったりと様々です。

綺麗な造花で作られた花笠は目を引きますが
一昔前も同じような花笠だったのか、、、

 

昔の花笠で使われていた花

 

違っていました。

上の画像は、一昔前に花笠を作る時に使われてた物で
布や糸、針金等を使って花に似せて手作りで作ってたそうです。

松下のおっちゃんの工房で、これを見せてもらったのですが
当時は、今のような造花はなかったそうで
全て手作りで花笠作りをしてたとういうことです。

花笠でも、このような歴史があったなんて驚きました。

ちなみに、葛原では花笠は馴染みがないと言っていましたが
大木獅子組も、いっとき花笠をかぶってた時代があったそうです。

僕が生まれるもっと前の話なので、
その当時の花笠はさすがに残っていないかな??

 

あれば見てみたかったです(笑)

 

 

記録に残る歴史

 

松下獅子店へ、ちょっとしたお手伝いをしに行った時に見つけた1枚の板。

 

とある獅子組さんの昭和30年代の購入記録

 

鉦の寄付をした人達の名前が書かれていました。
年代も書かれていまして、昭和30年代。

 

う~ん、ずいぶんと古い。

 

心当たりのある、とある獅子組さんの関係者の方に写メを送って確認してもらったところ
その方のひいおじいちゃんの名前が書かれているとか

もしこれが仮に自分のところの獅子組の物で
ご先祖様の名前が書かれていたらと考えると
僕も大興奮していたと思います(笑)

 

最近、このブログでたまにお名前が出てくる水野先生。

香川県内の獅子舞や、祭り関連に精通している方で、
水野先生が調査されていた時のお話を聞くこともあるのですが
獅子組の歴史を知るには、購入した物の台帳などが手がかりになるとおっしゃってました。

おそらく今回見つけたような物もその一つなんだろうと思います。

また歴史を感じるのは、当時の寄付金や鉦の金額。

書かれている鉦の金額は12,600円。

 

安い

 

と、現在の僕達にとっては思ってしまいますが
今と相場も違いますし、当時にとっては大金だったと思います。

当時の人達は、どのような気持ちで寄付を募って
その時の獅子組の人達に渡したのか、、、

もしかしたら、次の世代、そのまた次の世代へと託すために頑張って欲しいと
寄付をしたのかもしれませんよね

 

これまで携わってきた人達の歴史があるから、今僕達も同じように獅子舞ができているのかなと、そう感じた今回の出来事でした。