善通寺市にある松下獅子店。
最近、お邪魔をしにいった時のこと。
おっちゃんから、県内の職人さんが掲載されている本を見せてくれたので見ていると
おっちゃんが若い頃の写真も掲載されていました。
写真には、面や、獅子頭が沢山並んでいました。
若い頃から、面や獅子頭の制作に携わっていたんだと関心しながら見ていたんですけど
よくよく見ると獅子頭が少し小さい!?
おっちゃんに、
「これ小さくない?」
と聞いたところ
今は、獅子頭の修理や新調など依頼は来ていますが
過去には、僕達が使っている獅子頭のサイズが売れなかった時代があったそうです。
職人として仕事をしている以上、売れなければ生活ができません。
小さなサイズの獅子頭などを制作してそれを販売したり、お土産屋に卸したりしてたそうです。
まさかそのような売れない時代があったなんて思ってもみなかったので驚きました。
偶然ですが、その話をしている時に当時の値段表も出てきました。
サイズも、極大~小までと様々で値段だけ見ると数百円~数千円と安い
と思ったのですが、当時の値段ですので仮に現在も販売するとなると桁は違ってくるとのこと。
そりゃそうだ
値段表と一緒に写っている獅子頭は、小ではなくさらに小さい極小というサイズで販売してたそうです。
その極小サイズの獅子頭を制作していた当時のエピソードなど、色々と聞かせてくれたのですが
今では難しいことなんだろうなと思うような内容も出てきたり、とても面白い内容のお話でした(笑)
現在は、ダカの面や、獅子組で使う獅子頭の制作に追われている日々なので
今の現状しか知らない僕にとっては、そのような時代があったことに驚きました。
その時代時代で、制作現場の事情も変わっていったんだと
少し歴史に触れることができたような気がします
ちなみに、今はお土産屋さんに卸すような獅子頭とかは制作していません。
あればちょっと欲しかったんですけど、
時代が違うので仕方がないと諦めました(笑)